歯科におけるコロナ対策!
- 2023年4月3日
- 設備紹介
コロナに対しての歯科のこれからの関わり方についてお話ししたいと思います!
コロナ禍、「歯科医院に行かない」は適切な判断か?
2020年4月にカナダのVisual Capitalist社が発表したコロナ感染リスク職業ランキングのトップ5のうち、1位が歯科衛生士、3位に歯科助手、4位に歯科医師とほぼ上位を歯科医療従事者が独占するニュースが発表され、このニュースを見て私たちは衝撃を受けました。
また社会全体に歯科医院に行くのは危険だという認識が生まれ最初の時は緊急性のある治療以外はしないよう国からも指摘を受けました。
その結果、日本のすべての地区で患者さんの受診抑制が起こり、来院患者数は半減以下になりました。
5月には日本歯科医師会を始め、各有意者団体から歯科治療の有用性が次々と発表されました。しかし、一度刷り込まれた認識は簡単に払拭できません。
ただ現在、オミクロン株からデルタ株に変化しコロナウイルスの猛威も少しずつ収まり2023年になるとだいぶ昔の日本に戻ってきつつあります。
ただ、またウイルスが変異し、いつ猛威を振るうかわかりません。
定期的な歯科治療によってコロナウイルス感染予防にどう役立てるかを考えたいと思います!
歯科医院に行かないとどうなるのか?
■口腔内で細菌が繁殖し、コロナウイルスを体内に運ぶ手助けをしてしまう
1970年代、すでに歯科でクリーニングを受けないとどうなるかという研究がスウエーデンで行われていました。
歯科医院のクリーニングは歯周ポケット内に超音波を当て、ポケット内の細菌の塊を除去していきます。
一度除去された細菌の塊はしばらくキレイなままでいるのですが、およそ3〜6ヵ月で元に戻っていきます。
口の中での菌の塊はアンジオテンシン変換酵素2という酵素を出す細胞をとても多く含まれます。
2020年の研究では、この酵素を出している細胞がコロナウイルスを体内にまで運ぶ手助けをすることがわかりました。
細菌の塊が口の中にあることによりコロナウイルスを口から体内に回りやすくなるので、そこを歯科の歯周治療やお掃除で防いでいくよう心がけたいと思います。
■実際、コロナウイルスは「口から感染するケース」が多い
先述の通り、口腔内にはアンジオテンシン変換酵素2を出す細菌が多く存在します。
コロナウイルスはこの酵素が多く存在する粘膜と接触し、感染が成立します。
そして実際の感染源は自分自身の手指からウイルスが口腔内に移行して感染する場合が多いです。
いくらマスクをしている時間が長いと行っても一日中しているわけではありません。
手洗い、うがい、歯科でのケアもうまく利用して防いでいく習慣を作っていく事が重要です。
■「歯周病がある人」がコロナ感染すると重症化率4.7倍、死亡率8.8倍
2021年の研究では歯周病になっている人と、そうでない人のコロナウイルス感染による重症化率と死亡する可能性について調査しました。
その結果は歯周病の人は持ってない人と比べて、4.7倍重症化率が高くなり、死亡する可能性は8.8倍も高まることが検証されました。
いかに歯周病治療が重要かわかりますね!
歯周病はいきなりなる病気ではありません。
その手前の歯肉炎が悪化すると歯周炎になっていきます。歯肉炎の段階で口腔内をキレイにして日頃の歯磨きや歯医者でのクリーニング、ブラッシングの指導をしておくのがポイントです。
「歯科受診」は「コロナワクチン」と同じくらい重要
感染しないよう自分自身の体内防衛ラインをつくり、感染したとしても重症化しないことが重要になります!
その中でワクチン接種は最も有用な予防法の一つと言われています。
歯科受診は、それと匹敵するくらい重要なものにしていきたい。
いくら毎日する歯磨きをキチンとしていても、取れない汚れ(歯石)が存在します。
また、歯周病は定期的な処置をしないと必ずと言っていいほど増悪します。
コロナ禍でも欠かさずいつもの通り定期検診とクリーニングをされている患者さんが多くおられます。
それによりコロナウイルスを発症を防ぎたい。オミクロン株の全容も明らかになりつつありますし、アンジオテンシン変換酵素2を介して発症するのに変わりありません!
プロフェッショナルケア(歯科医院での治療)は重要なことに変わりはありません。
歯科医院に行き感染するよりも、歯科治療を受けないでウイルス感染やその他の病気を発症するほうが確率としては高かなってるのではないでしょうか。
歯科受診を控えている方や、今まで通り通われている方も、歯科でのお掃除の習慣を作ることが非常にコロナ対策には大事になってきます!
当院は、感染対策にはしっかりこだわりを持ってしてますので安心してご相談ください👌