歯周病と全身疾患
- 2023年1月24日
- 歯周病
歯周病とは
歯周病とは歯垢の中の細菌によって歯肉に炎症をひき起こし、そこから骨を溶かして歯がグラグラしてきて歯が抜けてくる病気です。
この歯周病が最近の研究によると他の全身疾患と関連していることが分かってきました。
歯周病と全身疾患の関連
歯周病と全身疾患の関連についてです。
細菌が体内に進入することを菌血症といいます。
歯と歯茎の間の溝を歯周ポケットといいます。
炎症を起こすと歯周ポケットに、細菌が侵入してきます。
その細菌が血流にのり、体全身にまわってに全身疾患が引き起こされる場合があります。
健康な方では、免疫があるので細菌を倒すことができます。
しかし、何らかの疾患をお持ちの方、高齢者の方は抵抗力や免疫力が弱ります。
細菌を十分排除できずに定着してしまう恐れがあって全身疾患を引き起こします。
全身疾患にについていくつか説明します。
敗血症、感染性心内膜炎
口の中が不潔になると歯の周囲に汚れがついて、歯茎に炎症が生じて腫れあがってきます。
そのような状態で、食事したり歯磨きを行うと細菌が口の中から身体の血管内に入り菌血症を生じます。
全身状態が悪く抵抗力が低下している高齢者では、敗血症に移行することもあります。
心不全や心臓の弁置換手術後の高齢者では、血管内に入った口腔細菌が心内膜や人工弁に入って細菌が増えると感染性心内膜炎を発症します。
心疾患を持っていたり免疫力の低下した高齢者では、口腔衛生管理に注意する必要があります。
歯周病原菌が心疾患、脳卒中のリスクを高める
最近の研究では歯周病関連細菌が動脈硬化を悪化させるのではないかと考えられらデータが発見されています。
また、ある歯周病原菌が悪さをして血液中で血栓を引き起こし動脈の梗塞を引き起こす可能性も考えられるという事も言われだしています。
歯周病は糖尿病を悪化させる
最近、歯茎の炎症で糖尿病を悪化させる要因であると考えられています。
歯茎の炎症反応によって生じたさまざまな菌が糖尿病をより悪くさせる。
感染に対する抵抗力が低下し、感染症の一つである歯周病に悪影響を与えます。
歯周病にかかっている母親は低体重児出産や早産の可能性が高い
歯周病原菌が出す菌の刺激によって
産生、妊婦に対して低体重児出産(2500g以下)を促すリスクが高まる事が報告されています。
口腔細菌が誤嚥性肺炎の原因となる
口の中に細菌が多いとそれが肺に入り肺炎の原因となります。
歯周治療や口腔ケアを行い、口腔内の細菌を減らしておくと、肺炎になる可能性を下げることができます。
また、誤嚥性肺炎は、高齢者の寝たきり状態を長期化させる原因として今とても重要視されています。
日々の歯ブラシや定期的な歯医者でのクリーニングで歯周病を防ぎましょう!
当院では定期的なクリーニングと一緒に歯茎の記録も取り歯ブラシ指導も行います🪥
お気軽にご相談ください😊