子供の乳歯は永久歯に比べて虫歯になりやすい！

その乳歯を日頃の歯ブラシや食事の工夫で防ぐのが1番です。

それに加えて歯科でしか塗る事ができない高濃度のフッ素を塗布する事により虫歯を抑制することができます。子供の乳歯を守るためのフッ素塗布をご紹介したいと思います！

◉フッ素の役割について

フッ素の3つの大きな役割とは？

①虫歯になりかけた初期の歯を元に戻す作用がある

食事をすると酸によって歯に含まれるカルシウムやリンなどのミネラルが溶けてしまいますが

通常の場合は、唾液が働いて溶けだした成分を元に戻すこの働きの事を再石灰化と呼びます。

再石灰化を助けるのがフッ素の役割です！

唾液中にフッ素イオンが存在していると溶けだしたカルシウムがより多くエナメル質に再吸収されていきます。

フッ素は再石灰化を促進し、歯の修復を促してれます！

これによりでき始めの初期虫歯を修復して、健康な歯を保ってくれる働きをします。

②虫歯菌が出す酸の生成を抑える！

フッ素は虫歯菌の活動を抑制する働きをします。

フッ素は虫歯菌の出す酸の量を抑えます。

それにより歯が溶かされることがなくなり、虫歯を予防する働きがあります。

③虫歯になりにくい強い歯にしてくれる！

歯の再石灰化にあたり、フッ素は歯の表面のエナメル質の成分と結びついてフルオロアパタイトという、虫歯菌の酸に対して非常に強い構造を作ります。

この働きによりミネラルが溶けだしにくく、虫歯になりにくい強い歯になるのです。

 

■フッ素を塗布するタイミング

フッ素は生えたばかりの歯に塗布する方が効果高いと言われています。

乳歯でも永久歯でも生えてすぐの歯はフッ素を多く取り込みんでくれます！

この時期に塗布しておくとそれだけ丈夫な歯になると言われています。

0-2歳は、上の前歯の歯と歯の間、歯のつけ根の部分

3歳以降は、奥歯の溝、奥歯の歯と歯の間が虫歯の好発部位です。

下の乳歯が生え始めたら定期的に歯医者に通う練習を始めつつ、上下前歯が生えてきたらフッ素塗布できるよう目指します。

 

■フッ素塗布のリスク

フッ素は虫歯予防に高い作用があるとされる反面、人体に悪影響があるとの意見もネット等で目にすることもあります。

そのためいざ我が子のこととなると、その使用をためらうこともあると思います。

私たちが虫歯予防で使うフッ素は、猛毒である元素記号「F」（フッ素）単体ではなく、安全な化合物である「フッ化物」を使います！

また現在販売されている歯磨剤のほとんどに、フッ化物が添加されています。

歯磨剤の成分表に「モノフロオロリン酸ナトリウム」「フッ化ナトリウム」と記載のあるものを選ぶようにしましょう。

もともと自然界に多く存在するもので、お茶にも微力に含まれています。

フッ素のデメリットに対して、神経質になる必要はなく、歯科医師・歯科衛生士のもと、用法・用量を守って、正しい使い方をすれば悪影響を及ぼすことはほぼ無いと言えるでしょう。

 

■フッ素で虫歯予防を行う方法

フッ素で虫歯予防を行う方法としては、毎日ご家庭で使用できる歯磨剤、洗口液、ジェル、スプレーなどがあります。

いずれも濃度が低いです。虫歯予防効果は10-20％と言われています。

それに対して、歯科医院でのフッ素塗布の予防に使うものは濃度が高いです。そのため効果は40-50％と言われています。

歯科医院で定期的に濃度の濃いフッ素塗布、ご家庭では毎日使用できる濃度の低い歯磨剤、洗口液とフッ素を上手く併用すると予防効果もより高くなります。

あとつい忘れがちになりますが、フッ素を塗ったから虫歯にならないわけではありません！

あくまで予防です！

毎日の歯磨きと正しい食生活が1番にはなります。

 フッ素は子どもからお年寄りの方まで、全年齢の方に安心して応用することもできます。

フッ素の高い虫歯予防を効果的に活用するために、3-6ヶ月に一度は歯科医院でフッ素塗布できると効果的です。

何かわからないことや疑問に思ったことがあれば、いつでも気軽に相談していただき子供達の歯を守りましょう😊