妊婦様への歯科診療・治療について👶
- 2023年4月25日
- マタニティ歯科
口内環境が妊娠期間のホルモンバランスの変化で変わってきます!
昔の人の言い伝えで、「妊娠するとおなかの赤ちゃんに歯のカルシウムを奪われるから、歯が悪くなる事がある」などというものがありました。これらは嘘です!
しかし、妊娠するとホルモンバランスが変わり口内環境が変化して、むし歯や歯肉炎などのトラブルが起こりやすくなるのは事実です。
妊娠をすると女性ホルモンが増加します。
その影響で歯ぐきが腫れやすくなったり、出血しやすくなったりする事が多いです。
これを妊娠性歯肉炎と呼びます。
また、だ液の量や質が変化するので、だ液の量が減少して口の中がネバネバしやすくなります。
だ液の量や質が変化することで、だ液の働きも低下してしまうので、自浄作用が減り口の中の細菌が増えます。
つわりで吐いたりすると、口の中も酸性に傾きやすいので注意とケアが必要です。
つわり期間や妊娠後期に、むし歯のリスクが上がる。
さらに妊娠中は「つわり」があります。
歯ブラシを口の奥まで入れるのが難しくなり、うまくみがけずに不衛生になりやすくなりやすいです。
また、食べものを口に入れていないと気持ち悪くなる「食べづわり」の人は、間食のペースが増えて特に間食で甘いものを食べられる人は一気にむし歯のリスクが高くなります。
妊娠後期になって胃が子宮に圧迫され、食事を少しずつしか食べられない時期も、食事の回数が増えると言われています。
そうなってくると、常に口の中が酸性になるので、むし歯になりやすくなります。
妊娠中はむし歯や歯周病、口内炎などに注意
女性ホルモンの影響によって、これまで口のトラブルがなかった妊婦さんも、口の中の環境が悪くなってくる事もあります。
不衛生になることにより、口臭や口内炎に悩まされる人もたくさんおられます。
親知らずの周辺が炎症を起こす「智歯(ちし)周囲炎」になる妊婦さんもいます。
親知らずが横や斜めに生えてきた人は、ただでさえ汚れが落ちにくいのです。
それに加えて、妊娠時はつわりや体調不良によってみがく回数が減ったり奥のほうを丁寧にみがけなかったりする。
それにより腫れて痛みが出やすくなったり、
口内環境が不衛生になり、歯周病になる。
それにより、早産や低体重児出産のリスクも高くなら可能性も一つ言われています。
こうしたトラブルを防ぐには、妊娠中も体調に合わせてオーラルケアを行うことが本当に大切と考えています。
妊娠中のオーラルケアのポイント
体調が悪い時の歯みがきで気をつけたいこと
つまようじの先ほどのわずかな歯垢には、およそ2億もの細菌がいるといわれています。
歯みがきの時は、歯垢をしっかり落とすように意識しましょう。
オーラルケアの基本は、毎食後に歯をみがくことが大切です!
ただし、妊婦さんの場合はつわりなどで歯ブラシを口に入れるのがつらい時もあると思います。
そんな時は無理せず、体調がよい時にみがくように心掛けます。
無理をせず、今なら大丈夫という時にこまめにみがいて、つわりや体調が落ち着いてきたら「食べたらみがく」の習慣に戻していく事が大切です。
ただし、できるだけ寝る前の歯みがきはしっかりしていただきたいです!
寝ている間はだ液の量が減少して、口の中の細菌の数が増えやすいからです。
吐き気をおさえる歯みがきの仕方
つわりの時は、口の奥まで歯ブラシを入れることで吐き気がこみ上げる人もいます。
吐き気を防ぐには、歯ブラシはなるべくヘッドの小さいもの「スリムヘッド」などと書かれている製品)がおすすめです。
また、歯ブラシを口の横から入れて小刻みに奥歯や親知らずをみがくようにします。
先端が奥のほうまでいきにくくなり楽です!
また、歯みがきの時に首を曲げ、下を向いてみがく。
すると、だ液が奥のほうに流れにくくなり、吐き気がこみあげてくる状態が少し起きにくくなり楽と言われています!
テレビや音楽を流しながら、またはお風呂に入った状態でみがくなどの「ながらみがき」もオススメです。
歯みがきグッズを上手に活用して
口の環境をよくするために、体調に合わせてさまざまなグッズを活用することが大切です。
デンタルフロスは、歯ブラシでは届きにくい歯と歯の間にある汚れを除去してくれます。
できれば毎日フロスを使うのが理想です。
ホルダータイプのデンタルフロスは指が口の中に入りすぎないですし、初めて使う人も操作しやすいのでオススメです。
においがきついものでつわりの吐き気を起こしやすい人は、香味をおさえた歯みがき剤を選んでください。
やさしいミントの香味や、果物などの低香味の歯みがき剤もあります。
歯みがきの代わりにはなりませんが、体調が悪くて歯がみがけない時には、洗口液だけでも本当に変わります。
洗口液には殺菌成分やフッ素を配合しているものや、歯ぐきの炎症をおさえて歯周病を予防するものなど、いろいろな種類の製品があるので自分の口の状態に合わせて選んでください。
アルコールタイプは刺激が強いのでノンアルコールタイプのものがオススメです。
最後に、、
妊娠中は歯ぎしりなど、出産の時にも食いしばる機会が増えます。
そうなると歯が弱るのと歯自体が割れたりする事もあります。そうなると抜歯になります。
歯を守るためにも、夜寝る時につけるマウスピースの作製をオススメしています。
ただつわり時期は型取りが気持ち悪くて、作るのが、とても苦痛という声をよく聞きます。
妊娠をお考えの方はつわりなどが来る前に事前に作るのも一つおすすめしております!
当院では妊婦の様々な不安や治療なども色々とご相談お伺いさせていただきますので、是非お気軽にご質問ください✨